認定微生物検査技師の徒然日々

どこかの認定微生物検査技師+ICMT 。ICTとかAST とか日々のゆるっとしたことをつらつらと。

今年の二級と認定微生物

受けた部下からの情報を書き出してみました。

昔と色々違ってて驚きました。

 

二級微生物

 

BLNARの耐性機序をこたえる(PBP変異による親和性低下、酵素じゃないよ)

PBP3(セフェム系の主な標的酵素)をコードしているftsI 遺伝子を変異させています

動画試験はPPEの着脱方法について

え?BLNAR!それは中々、、と唸った

 

認定微生物

部下いわく、とにかく筆記が難しかった

時間が足りない!

埋めるので精一杯

試験管培地はS.Typhiが出たと聞きました

あ、これは正式名称で書かないと。

Salmonella enterica subsp. enterica serovar Typhiですね

耐性菌は(おそらく)IMP6のK. pnemoniae

IPMのMIC値が低く、MEPMが高いのが特徴

SMA 

DDST(AZTのみ反応)

なんでこれを出したか、個人的に思った理由

 

①ステルス形

え?MEPMが高いんだからひろえるでしょ、と思われるかもしれませんが、病院によっては感受性検査(今はだいぶ少なくなったけど)MEPMはかってなくて、IPMだけのところもありました。

多分、GPと一緒のプレートにしてコストを浮かせるというところもあったのかもしれません

GP系は大体IPM入ってますよね

なので、IPMしか測定していない施設では

CAZ R

IPM S

となるため、中々

うおお!カルバペネマーゼだ!とはなりにくいのかもです

とはいってもCAZが高い時点で、アンテナ貼るべき案件なのかも。いやはや耐性菌むずい

日本のESBLってほぼCTX型なのでCAZが上がるって、実はそんなにないんですよね

うちも昔はCAZでCPE拾ってました。

今はMEPM≦0.125がCPEのカットオフ値としてすすめられております

 

②IMP6はESBL同時産生株がほとんど。それを知ってるか、DDSTを見抜けるか

メタロβラクタマーゼはセリン型、AmblerクラスBです。

AZTを分解しにくいという特徴があります。

うちではほぼないのですが、感受性が残っていれば使うかも、という施設も(今はないかも)昔はあったとか。

従ってここがS かどうかというのは非常に重要なインパクトを持ちます。

ESBLはAmblerクラスA モノバクタム分解しますので、AZTはMICが低くてもRとなります。

 

英文和訳は

TBについて、と聞きました

私のときはアンチバイオグラムの作り方についてでした

微生物に関連するトピックスが出題されます。

 

受けた部下から話を聞くと

ものすごく勉強になった、自分に足りないところがわかったし、認定に求められることが少し掴めた。

また来年頑張って受ける!(気が早い(笑))とのことでした。

部下が来年受けるかはわかりませんが(笑)

実りある試験になったようです。

試験委員の先生方、お疲れ様でした。